啓源会計事務所(公認会計士・税理士)

海外投資者が海外でビジネスを展開しやすいために、香港、北京、上海、深セン、シンガポール、台湾、米国における会社設立手続き、税制等の方面に関する情報は、Kaizenは皆様とシェアしましょう。

上海における貿易会社を設立

一般的に、輸出入貿易に従事する有限責任会社を中国上海において設立する時間は約6~8週間です。


必要な書類


1 会社名(商号)の決定
会社名称は、行政区画+商号+業界特徴+有限会社で構成されます。例えば、上海○○貿易有限会社、又は○○貿易(上海)有限会社。商号調査のため、2~3個の会社名(商号)をご提供ください。


2 投資者の個人情報又は投資会社の登録情報
上海外資系独資貿易会社の株主が会社である場合には、その業務範囲、登録住所、電話番号、ファクス番号、法定代表者(取締役)の氏名及び国籍をご提供ください。株主が個人である場合には、その住所、電話番号及び電子メール等の情報を提供する必要があります。


3 投資者主体資格証明書類の原本
株主(メンバー)は、その身分証明書類が中国大陸政府に授権された認証機関(例えば、駐各国・各地の中国大使館・領事館)に認証される必要があります。一般的に、株主(メンバー)は自然人である場合には、認証必要な身分証明書類はパスポートです(香港居民の方は身分証及び港澳居民来往内地通行証(通称「回郷証」)、台湾居民の方は台湾居民来往大陸通行証(通称「台胞証」))。株主が会社である場合には、認証必要な書類はその設立証書(日本の登記簿謄本に相当)、商業登記証、取締役就任承諾書、登記変更書類、年次申告書等の全ての設立証明書類及び法定代表者の身分証明書類です。


4 外資系独資会社の実質的支配者
会社の実質的支配者の情報及び持分構成図をご提供ください。


5 法定代表者の個人情報
会社の法定代表者となる者の身分証明書類(外国籍の方はパスポート、香港居民の方は身分証及び港澳居民来往内地通行証(通称「回郷証」)等)のコピー、中国大陸の電話番号、電子メール、住所(もしあれば)をご提供ください。


6 監査役及び(総)経理の個人情報 
監査役、マネージャーとなる者の身分証明書類(外国籍の方はパスポート、中国籍の方は身分証、香港居民の方は身分証及び港澳居民来往内地通行証(通称「回郷証」)等)のコピー、中国大陸の電話番号、電子メール、住所をご提供ください。


7 取締役の個人情報
上海会社の取締役となる者の身分証明書類のコピーを1部ご提供ください。取締役会を設置する場合には、取締役会メンバー(最低3名)の身分証明書類のコピーを各1部ご提供ください。取締役会を設置しない場合には、1 名の執行取締役を選任する必要があります。


8 登録資本金と出資期限
中国大陸はすでに外資系独資会社の最低登録資本金制限を撤廃しましたが、会社の将来の運営管理のため、上海外資系独資会社の実際の経営状況に基づき、登録資本金額及び出資期限を確定することをお勧めします。


9 オフィス賃貸借契約書
オフィスの賃貸借契約書の原本 1 部、所有権証明書のコピー、所有者の身分証明書類をご提供ください。オフィスは、性質が商業用であり、賃貸借契約期間が1年又は1年以上でなければなりません(上海市工商局はオフィスに対する現地審査を要求する可能性があります)。


10 経営範囲(事業範囲)
上海外資系独資貿易会社のビジネスモデル及び取扱商品リストをご提供ください。


11 口座開設の銀行支店名と住所
上海外資系独資会社口座開設の銀行を自由に選べます。会社からの距離、サービス品質、業務効率、オンラインバンキングの理財機能があるかどうか等の方面によって決定することをお勧めします。多くの人々は外資系銀行を利用しますが、外資系銀行は中国内資銀行と比べ、要求が高く、審査時間が長く、理財維持費用が高い問題等があるため、決定前に銀行に詳しく相談することをお勧めします。


設立手続き


正式に工商設立審査批准機関に登記申請を提出する前に、外資系独資会社の投資者は以下の事項を行わなければなりません。


(1) オフィスの賃借
上海において外資系独資会社のオフィスを賃借し且つ正式な賃貸借契約書を締結します。当該オフィスは商業用ビルにあり且つ賃貸借契約期間が最低12ヶ月でなければなりません。


(2) 身分証明書類の認証
投資者は外資系独資会社の株主の身分証明書類の認証を手配する必要があります。株主が香港居民である場合には、認証必要な身分証明書類は香港身分証及び港澳居民来往内地通行証(通称「回郷証」)です。株主が会社である場合には、認証必要な書類はその設立証書、商業登記証及び取締役委任状等の設立証明書類です。


(3) 書類準備
また、投資者は取締役、監査役及び法定代表者となる者の身分証明書類のコピー、住所等の書類及び情報を準備します。


(4) 類似商号調査と名称の予備審査
工商局で類似商号調査と名称の予備審査の手続きを行います。


(5) 営業許可証の申請
会社名称の予備審査の手続きが完了後、工商局に営業許可証を申請します。工商局により営業許可証が発行された日から、会社は正式に成立し、営業を始めることができます。


(6) 投資項目届出の申請
上海市商務委員会へ投資項目届出の申請を提出します。


(7) 会社印鑑の作成
上海市公安局に会社印作成批准書類を申請してから、指定の印鑑作成会社において印鑑を作成します。


(8) 外貨登記
会社登記所在地の国家外貨管理局上海市支局(又は授権代表機関)において外貨登記手続きを行います。


(9) 銀行口座の開設
銀行で会社の人民元及び外貨資本金口座を開設します。


(10) 対外貿易経営権(輸出入権)
前述の手続きが完了後、上海税関等の部門において対外貿易経営権の申請手続きを行います。


(11) 増値税一般納税者資格認定
最後に、一般納税者資格認定の申請手続きを行います。



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