啓源会計事務所(公認会計士・税理士)

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中国の無固定期間労働契約

1. 無固定期間労働契約とは?


無固定期間労働契約とは、雇用主と労働者が約定する確定的な終了日のない労働契約を指します。固定の契約終了日がないのは、無固定期間労働契約と固定期間労働契約の最大の違いです。


2. どの場合には無固定期間労働契約を締結しなければなりませんか?


雇用主と労働者は合意に達した場合、無固定期間労働契約を結ぶことができます。以下のいずれかの場合において、労働者が固定期間労働契約を結ぶことを要求しない限り、労働者が労働契約の更新または締結を要求または同意する場合に、無固定期間労働契約を締結するものとします。
(1)  労働者は当該雇用主のために10年以上継続勤務した場合、
(2)  雇用主が初めて労働契約制度を施行するとき、または国有企業が制度再編で労働契約を改めて結ぶときに、労働者は当該雇用主のために10年以上継続勤務し且つ法定定年年齢まで10年不足である場合、
(3)  2回連続の固定期間労働契約が結ばれ、且つ労働者が「中華人民共和国労働契約法」第39条及び第40条第1項、第2項に定める状況がなくて、労働契約を更新する場合。


雇用主が雇用日から1年以内に労働者と書面による労働契約を締結しなかった場合、雇用主と労働者は無固定期間労働契約を締結したとみなされます。


3. 無固定期間労働契約を締結しないと法的な影響は何ですか?


雇用主が「中華人民共和国労働契約法」に違反し、労働者と無固定期間労働契約を締結しなかった場合、無固定期間労働契約を締結すべき日から月ごとに2倍の賃金を労働者に支払わなければなりません。


4. 雇用主はどのような場合に無固定期間労働契約を解除できますか?


以下の場合には、雇用主は法律に基づき無固定期間労働契約を解除することができます。
(1) 雇用主と労働者は合意に達した場合、
(2) 試用期間中に労働者が雇用される資格を満たさないことは証明された場合、
(3) 労働者は、雇用主の規則や制度に重大な違反があった場合、
(4) 労働者は重大な職務怠慢があったり、公事にかこつけて私腹を肥やしたり、雇用主に大きな損害を与えたりした場合、
(5) 労働者は同時に他の雇用主との労使関係を確立して、当該雇用主での業務の完了に重大な影響を与えるか、または雇用主に指摘されても修正を拒否した場合、
(6) 労働者が詐欺、脅迫または不正な手段を使ったため、雇用主が真意に違反して労働契約を締結または変更した場合、
(7) 労働者は法律に従って刑事責任を追及された場合、
(8) 労働者は病気または業務以外の原因で怪我をして、所定の治療期間が終了した後は元の仕事に従事することができず、雇用主が手配した別の仕事に従事することもできない場合、
(9) 労働者はその仕事に適任ではなく、トレーニング後または職位の調整後にも、その仕事に適任ではない場合、
(10) 労働契約が締結されたときの客観的な状況が大きく変化したため、労働契約が履行できなくなり、雇用主と労働者は労働契約の内容変更について合意に達しなかった場合、
(11) 雇用主は企業破産法の規定に従って再編を行う場合、
(12) 雇用主は生産経営に大きな困難がある場合、
(13) 企業は、生産の変更、重大な技術革新またはビジネスモードの調整のために、労働契約を変更したとしても人員削減を行う必要がある場合。



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