啓源会計事務所(公認会計士・税理士)

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シンガポールにおける漢方薬ビジネス展開ガイド(上)

中薬・漢方薬(TCM)は、我々の日常生活でますます重要な役割を果たしているに伴って、その効果がますます認められていきます。近年、西洋医学的治療における漢方薬の補助的な役割がますます注目され、西洋薬と漢方薬の併用が漢方薬産業の発展を促進しています。シンガポールの漢方薬の歴史は1世紀以上前にさかのぼります。


漢方薬企業の国際化


シンガポールは他の東南アジア諸国と比べて、中薬・漢方薬の発展が速いです。本土の漢方薬大手であるユーヤンサン・インターナショナル(余仁生国際企業)のほかに、中国の漢方薬企業(Pharmesis International Ltd.とTianjin ZhongXin Pharmaceutical Group Corp Ltdなど)もシンガポールに上場しました。シンガポール政府も漢方薬企業がシンガポール証券取引所(SGX)への上場を激励しています。シンガポール取引所では国際資本の規模が比較的大きく、上場基準が比較的低いです。香港証券取引所及びその他の国際的な取引所と比べて、シンガポール取引所の規模が比較的小さいので、中規模な漢方薬会社でもシンガポールで簡単に上場できます。シンガポール取引所は、中国の漢方薬企業がシンガポールで上場する時のハードルをクリアするために、中国企業とシンガポール企業の交流を強化すると宣言しています。


政府による支援


シンガポールの保健省(Ministry of Health)はより多くの漢方薬の研究プロジェクトを激励するために、漢方薬の発展に500万Sドルを割り当て、かつ既存の中医学研究機構に別途500万Sドルの補助金を提供します。これらの優遇措置のおかげで一部の漢方薬会社がシンガポールに研究センターを設置したことで、当該業種は国際的な基準に達することになりました。シンガポールでは簡単かつ友好な税収制度があり、法人税の最高税率が17%であり、海外投資家にとって大きなアドバンテージになります。


条例


シンガポールでは漢方薬の品質を管理・監督する関係条例があります。2000年に議会を通った「伝統中国漢方医法」(Traditional Chinese Medicine Practitioners Act)に基づき、全ての漢方医(鍼灸師と中医師を含む)が漢方医局(TCM Practitioners Board)で登録しなければなりません。全ての中医学従事者は有効な資格証明書を保持しなければなりません。2005年12月をもって、中薬トレーニングコース(中級モジュール)を卒業した中薬・生薬を扱う者は漢方医局に加入することは任意となっています。


すべての漢方薬(錠剤、カプセル、液体などの最終製剤)はシンガポールの保健科学庁(Health Sciences Authority:HSA)による監督を受け、シンガポールでの販売が承認される前に、品質安全基準を満たさなければなりません。また、漢方薬販売業者(輸入業者、卸売業者及び製造業者)はHSAによる批准を得なければ事業を運営できません。


シンガポールでは医師免許を持っている者は診療所を開設することが許可されます。ただし、シンガポールにおいて診療所を開設する前に会計企業規制庁(ACRA)で会社登記を行わなければなりません。


1. 中医学従事者登録表の種類


(1) 鍼灸師(資格があるシンガポールの登録医師と歯科医者のみに適用)
鍼灸師の登録申請料は250Sドルです。


(2) 中医師
中医師の登録申請料は300Sドルです。


2. 中医学従事者登録の種類


シンガポールにおいて承認される基本的な中医学の資格(南洋理工大学のダブルディグリーコースを含む)を取得した申請者は、オンライン登録申請を直接行うことができます。


承認される海外の基本的な中医学資格を保有するシンガポール市民である申請者は、オンライン登録申請を直接行うことができます。


承認される海外の基本的な中医学資格を保有し、かつ医師経験の要件を満たすシンガポール永住者または外国人である申請者は、雇用主があれば、現地の雇用主を通じてオンライン登録申請を行うことができます。


中医師の登録は下記2種類あります。


(1) 正式登録
正式登録をした場合、中医師はシンガポールのいかなるところでその指定の中医学分野で作業できます。申請者は漢方医局が行うシンガポール登録中医師試験(STRE)に参加・合格しなければ正式登録ができません。登録中医師試験は1年に1回あります。


(2) 条件付き登録
条件付き登録をした中医師は、資格がある中医学機構で働くことができますが、正式登録のライセンスを保持している中医学従事者の監督を受けなければなりません。シンガポールで3年間のフルタイム勤務を終えた後、不良報告又はクレームがなければ、一回目の登録中医師試験(STRE)の受験機会が1回のみあります。登録中医師試験開始後、条件付き登録の延長申請は却下されます。



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