債務免除（COD）とは、債権者によって債務者の返済義務を免除される行為とのことです。米国納税者によって債務が帳消しになると課税される可能性があります。これは債務免除 (COD) 益と呼ばれます。米国内国歳入法によれば、債務の免除は納税者の総所得に計上されなければなりません。

債務が関連当事者に取得された場合、債務免除益はなくなる可能性があります。債務者自身から債務の全部返済ではなく、債務者の関連当事者は債務より少ない金額で債権者側に債務を引き受ける場合があります。所得税面では、関連当事者の引き受ける債務は債務者が債務を取得したものとみなされます。本稿では関連当事者による債務免除とそれに伴う課税所得への影響について説明します。

1. 関連当事者とは?

関連当事者とは、報告エンティティと関係する個人またはエンティティのことです。一般的に下記のようなものとなります。

(1) 報告エンティティを直接的若しくは間接的に1つ以上の仲介者を通じて支配したり報告エンティティにコントロールされたりまたは報告エンティティと共同支配する企業。

(2) 報告エンティティを直接的若しくは間接的に1つ以上の仲介者を通じて支配する個人。

(3) 報告エンティティに対し、重大な影響力若しくは所有権権益を有する又は共同支配する個人。

(4) 上記3点に該当する個人の直系親族。

2. 直接的または間接的に関連当事者によって債務の取得が可能です

2.1 直接取得

直接取得とは、債務者と関係がある個人（又は取得時に債務者と関係が発生した個人）が、債務者と関係のない個人から債務を引き受けることを指します。

2.2 間接取得
間接取得とは、未回収債務を持つ債権者が債務者と関連関係が将来的にさせる前提としてその債権者が債務者と取引し、債務を引き受けることです。

2.3 債権者が債務者との関係を確立することで債務を取得できたかを判断する際には、下記のような事実関係及び状況が考慮されます。

(1) 取得際の当事者の意図、及び取得前に当事者間に何らかの接触点があるか（またはそれぞれの関連当事者）。

(2) 債務者の債務の返済期限。

(3) 債務が債務者の所有しているグループ総資産を占める割合。

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